為替市場に影響を及ぼす要因は?/日本の地政学的要因は?

為替市場に影響を及ぼすその他の要因は?

地政学的要因というのは、
今後の為替市場において、
前述したような要因には含まれませんが、
無視することはできない変動要因といえます。

 

というのは、地政学的要因は、
一般的には、短期の変動要因と考えられていますが、
時には中長期的な変動要因として、
為替市場に大きな影響を与えることもあるからです。

地政学的要因とは?

地政学というのは、
そもそも一国の安全保障上の
リスクの有無やその程度について、

 

その国が置かれている
地理学上の見地から判断しようとするものです。

 

なので、そういう意味では、
一国の有事(軍事)上のリスク
と言い換えることもできます。

日本の地政学的要因は?

かつての日本でも、
潜在的な地政学上のリスクは
常に存在していたわけですが、

 

世界の警察とも呼ばれる強い米国との
強固な日米安全保障条約の存在が、
地政学上のリスクに対する
抑止力としての役割を果たしてきたといえそうです。

 

ちなみに、こうしたことが、
有事のドル買いと言われてきた所以でもあります。

 

しかしながら、昨今の日本においては、
この日米安全保障条約の弱体化や
形骸化が急速に進んでいることが懸念されています。

 

そのため、
今後の日本は、これまで以上に、

 

好戦的かつ排他的な近隣諸国からの
地政学的リスク(政治的な緊張)に
さらされることが予想されます。

 

具体的には、
中華思想※に基づいた覇権主義国家としての
中国及び台湾海峡や、

 

危険な瀬戸際外交を繰り返している
北朝鮮及び朝鮮半島などです。

 

また、日本が海洋国家であるゆえの、
日本の領土である島々に対する
近隣諸国による領有権の主張や、

 

そのような主張や行動の背景に潜む
日本周辺に眠っていると言われている
海洋資源・海底資源の存在などは、

 

政府が対応を一歩誤れば、
近隣諸国との紛争、
すなわち軍事的な衝突に発展するリスクが
極めて高くなると考えられます。

 

※中国が世界の中心という考え方です。

 

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