米ドルは失墜したのか/金投資は分散投資効果を高める?

米ドルの権威失墜と円高ドル安@

日本で生活していて、急激な円高がやってくると、
日本の消費者や輸出企業が
苦しむことばかりが注目されがちです。

 

しかしながら、世界的な視点でいいますと、
これはドル安が進行していることにほかなりません。

米ドルの権威失墜と円高ドル安A

米国では、金融機関を救済するために
大量の資金が供給され、

 

景気の悪化に対して、
大規模な景気対策が行われているからです。

 

さらに、米国では
自動車メーカーへの救済策も進み、

 

金融当局は事実上の
ゼロ金利政策を取り始めています。

 

このような動きは、
今後世界中にドル紙幣があふれることを意味しています。

米ドル安の将来価値の目減り

長期にわたり
世界の基軸通貨としての地位を保ってきた米ドルですが、

 

米ドルで資産を持っていると、
将来価値が目減りしてしまうのではないかという懸念が、
世界中の投資家を覆っています。

 

それがドル安にいっそう拍車をかけ、
さらに米ドルに対する信用を低下させているのです。

 

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金投資は分散投資効果を高める?

金価格は、
株式や債券などの相場には連動せず、
独立した動きをするといわれています。

 

実際、1987年1月から2007年8月までのおよそ20年間に及ぶ、
不動産、国際株式、米国債、キャッシュ、米国株式の「金(ゴールド)」
に対する相関関係を示したデータがあるのですが、

 

これら5つの資産のうち、
米国債とキャッシュ、米国株式は、
「金(ゴールド)」に対してマイナス相関になっています。

 

一方、不動産と国際株式はプラス相関になっていますが、
それえも0.1以下という極めて低い相関になっています。

 

このようなデータを見ますと、
「金(ゴールド)」をポートフォリオに組み入れれば、
分散投資効果がより高まるということがわかります。

 

ちなみに、株式相場が急落すると
金ETFの売買高は急増するのですが、

 

日本の金市場は、
今それくらい敏感に
米国株式の動向に反応しているといわれています。

 

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