アメリカ経済と円高ドル安/今後の米ドルは?

アメリカ経済と円高ドル安@

アメリカは、
1960年代に関与したベトナム戦争で疲弊し、
一度はドル安に喘いでいました。

 

しかしながら、
1970年代も低迷を余儀なくされるものの、
1989年のベルリンの壁の崩壊に象徴される
東西冷戦の終結をきっかけとして、

 

1990年代には、再びその存在感を示すかのような
ドル高、すなわち強いアメリカとして復活を成し遂げました。

アメリカ経済と円高ドル安A

その後、ITバブルや住宅バブルを経て、
世界のリーダーとしての地位を確立していったのです。

 

ところが、
2000年後半以降になると、
イラク戦争が起きます。

 

また、住宅バブルの崩壊に端を発した
サブプライムローン問題が表面化します。

 

さらに、その後には、リーマン・ショック、
百年に一度の経済危機とまで言われる
大手金融機関やGMなどの相次ぐ経営破綻など、
強いアメリカを再び大きく揺さぶるような出来事が
相次いで起こりました。

 

現在のアメリカ経済はというと、
経済危機の後の余震や揺り戻しが懸念されていますが、
大規模な減税や財政出動、
量的緩和などに打って出ることにより、
再びその存在感を復活させようとしている最中です。

 

そして、ようやく、
一連の経済金融政策による効果が
出始めようかといった段階にきているようです。

 

とはいえ、現時点のアメリカというのは、
新たな多極化する世界やBRICs、
新興工業国の目覚しい経済発展や
政治的な存在感の高まりに直面しつつあり、
それにより、その発言力や存在感の低下を
否定できなくなりつつあります。

 

というわけで、今後は、
いくらアメリカ経済社会の懐が深いといっても、
かつてのような強固な一国支配体制を復活させるのは
難しいと思われます。

今後の米ドルは?

前述のように考えますと、
ドル高局面は、
今後の為替市場においても、
何度となく訪れることが予想されます。

 

また、日本の輸出企業や多くの投資家には、
アメリカ自体の政治的あるいは経済的な弱点が
表面化するたびに、
円高ドル安の脅威を与え続けるものと思われます。

 

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